こんにちは、沖縄のまくとぅ行政書士事務所の行政書士、やべです。
暮らしに役立つ法律と行政のことをわかりやすく、をモットーにお伝えします!
今回は「自筆証書遺言」について、特にミスを避けるためのポイントをお話しします。
自分の意思をしっかりと遺したい方にとって、自筆証書遺言はとても大切な書類ですが、意外と細かいミスで無効になってしまうことがあります。
身近な法律の問題をわかりやすくお伝えすることをモットーに、今回は注意が必要なポイントをまとめてみました。
よくあるミス1・全てを手書きしなかった
自筆証書遺言は全文を手書きする必要があります。
パソコンやワープロで作成した遺言書や、一部だけ手書きで残りは印刷したものは無効となってしまいます。
また、遺言者本人が手書きすることが条件なので、代筆も認められません。
よくあるミス2・日付が曖昧
遺言書には、「〇年〇月〇日」と特定の日付を書くことが求められます。
「〇〇年〇月吉日」など、曖昧な表現は無効とされます。
日付が正確でないと、遺言書の成立時期が確認できなくなり、相続トラブルに発展する可能性もあるため、必ず明確な日付を記載しましょう。
よくあるミス3・署名と押印がない
自筆証書遺言は、遺言者本人の署名と押印が必要です。
署名がないと、誰が書いた遺言書なのかを証明できません。
押印もまた同様に必要で、特に認印よりも実印を使うと信頼性が高まります。
よくあるミス4・遺言内容が不明確
たとえば、「家を長男に渡す」と書かれている場合、どの不動産を指しているのかがはっきりしません。
不動産であれば「所在地」や「地番」などを具体的に記載し、金融資産についても銀行名や支店名、口座番号などを明記することで、内容が具体的になります。
内容が曖昧だと解釈に争いが生じるため、詳細に記述することが重要です。
よくあるミス5・訂正方法が適切でない
書き間違いや内容変更の際に、訂正の方法を間違えるケースも多くあります。
自筆証書遺言では、訂正箇所に二重線を引き、訂正箇所ごとに押印し、さらに訂正した内容を明記しなければなりません。
これを怠ると、訂正部分が無効になってしまうので注意しましょう。
よくあるミス6・保管方法の不備
自筆証書遺言は、家族に発見してもらえなければ意味がありません。
最近では法務局での保管制度があり、安全な保管と発見の確保が可能です。
おわりに
以上、自筆証書遺言でよくあるミスについてお伝えしました。
遺言書は「大切な人に想いを伝える」ためのものです。
些細なミスで無効になってしまうことのないように準備しましょう。
不安がある方は、一度専門家に相談してみるのも良い方法です。